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最近の労務トラブル事例に学ぶ Vo.2

先週は、労務に際してのトラブルの事例についてお伝えしました。今週はその事例から、学ぶべきポイントについてお話しましょう。

flair 【 労働関係書類は必ず作成する 】

未払賃金と残業の問題は、退職・解雇から発生しやすいといえます。必要な労働関係書類を整備せず、社内のルールも曖昧なままにしておくと、思わぬトラブルが起こったり、今回のような突然の出来事にあたふたして、会社側のしっかりした主張ができない可能性があります。トラブルの防止や、万一の備えとして、まずは雇用契約書、賃金台帳、出勤簿などの労働関係書類を整備することからはじめましょう。

◆ 雇用契約書を必ず作成する・・・・・ 雇用契約の内容は必ず書面で残して下さい。残業代込みの月給の場合、その時間数と金額を明確に書面に記載しておきます。

◆ 賃金台帳を給与支給のつど作成する・・・・・ 従業員ごとに毎月の給与計算のもとになった資料があるはずです。それをまとめたものが賃金台帳です。3年間保存します。事例のようなケースでは、雇用契約書の内容を反映した支払事実を証明する証拠としての役割がありますので、必ず給与の支給のつど作成します。

◆ 出勤簿等で就労時間を管理する・・・・・ 給与体系の違う社員ごとに必ず出勤簿・タイムカード等(勤怠管理書類)は、その管理方法の違いを明確にするために様式を分けるようにします。月給制の場合には所定勤務時間外の就労時間を記載させるようにし、各日ごとの残業時間が一目でチェックできるようにします。

・ 残業は、必ず事前に業務内容と時間を申告させ、業務の必要性の有無については経営者が判断し、残業命令や許可のない残業は原則として行わせないというルールを徹底する(事前申告や必要性の有無が確認できない場合は、業務報告書を提出させる)。

・ 労働基準監督官の立入り検査(臨検)では、パソコンの起動や終了状況を確認するため、終業時刻には、パソコンの電源を切るか、共用パソコンであればログオフすることを徹底する。

◆ 就業規則を見直・・・・・ すでに就業規則がある場合には、残業手当、残業のルールなどを明確にして、実際に適正に運用するようにします。また、就業規則がない場合には、この機会に整備しましょう。

◆ 中小企業に厳しい結果が予想される・・・・・ 未払賃金請求訴訟では、裁判所による証拠保全手続きなどによって、労働時間記録に関する資料の開示を求められることが予想されます。労働関係書類が整備されておらず、労働時間の管理義務を怠っていたと裁判官に判断されると、心証が悪くなるだけでなく、相手が主張する労働時間に対して反論する証拠を提示することができず、結果として過大な残業代を支払わされる可能性があります。未払賃金は、過去2年間に遡って請求できることから、1人200万円~300万円程といわれ、裁判等に負けて数千万円も支払う羽目になったケースもあります。中小企業では、法令に基づく労働条件の明示や、就業規則がないところも少なくありませんので、早急に対応する必要があります。

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