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消滅時効と貸倒れ

今、国会で実に120年ぶりの民法改正法案が提出され成立の予定です。今回の改正で債権に関するもので内容は以下の通りです。

1.消滅時効、2.法定利率の引き下げ、3.(連帯)保証の制限、4.定型約款、5.敷金

実際の施行は平成30年からの予定です。この中でも、「消滅時効」に関しては売掛金回収や債権回収、回収不能時における貸倒れとの関係が非常に深い為、今回ご説明しようと思います。

 

取引を行っている場合、売掛金や貸付金が回収できないといったことが時々発生します。その原因は様々だと思いますが、本来支払われるべき代金の回収は長期間放置しない方が良いでしょう。なぜなら「時効」という制度があり、一定期間支払いがないまま「時効中断措置」をとらないと債権が消滅してしまうからです。

 

時効中断措置とは?

1 裁判上の請求(訴訟を提起すること)

2 支払催促の申立

3 民事調停等の申立

4 破産・民事再生・会社更生手続きへの参加

5 差押え・仮差押え

6 催告(6か月間債務消滅を免れるだけのもの)

7 債務の承認(債務者が支払義務を認めればよいが、証拠書類を残しておく)

 

それでは、ここで消滅時効の年数を現在の法律と改正法案とにわけてご説明いたします。

 

現在の法律では・・・

・債権の時効は支払いを請求できる日から10年(民法)

・業種ごとに異なる短期消滅時効㊟(民法)

㊟飲食店1年、小売店2年、病院の代金3年など

・商取引に関連する債権の時効は5年(商法)

 

改正法案では・・・

・債権者が権利を行使できること知った時から5年

・債権者が知らなくても権利を行使できるときから10年

・業種ごとに異なる短期消滅時効の規定の削除(商法も削除)

 

*改正法案にある債権者が知らないという事は考えづらい為、消滅時効は原則5年ということになるようです。

 

時効が完成してしまっては債権は消滅する事になりますが、実際は自動的に消滅する訳ではありません。支払うべき者が「この債務は時効にかかっているので払いません」という意思表示をしてはじめて消滅することになるのです。ですから、相手先に請求をし、支払う意思があるかないかを確認しましょう。また、うっかり時効を迎えることがないように個別の帳簿にきちんと記載しておくことが大切です。

 

もし回収できなかったら・・・

貸倒れとして処理できる場合

1.金銭債権が切り捨てられた場合

・会社更生法や民事再生法などにより切り捨てられる金額

・協議決定、行政機関及び金融機関などのあっせんによる協議で切り捨てられる金額

・金銭債権の弁済を受けることが出来ない場合、書面で明らかにした債務免除額

2.金銭債権の全額が回収不能になった場合

3.一定期間取引停止後弁済がない場合

・債務者の資産状況、支払い能力悪化の為、その債務者との取引を停止した場合において、その取引停止の時と最後の弁済の時などのうち最も遅いときから1年以上経過したとき

・同一地域の債務者に対する売掛金債権の総額が取立費用よりも少なく、支払いを催促しても弁済が無い場合

 

このような問題は経営者にとって大きな悩みの種になることが多いと思います。

あらゆる状態に対応できる様に管理体制の見直しをしてみてはいかがでしょうか。

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