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気になる会計ニュース 源泉所得税の徴収漏れに注意!

不景気の影響で、法人税や所得税の税収が減少していく中で、源泉徴収について税務調査が厳しくなることが予想されます。特に正社員以外の方の源泉徴収漏れが多いので注意しましょう。

◆ 源泉徴収漏れがあると会社の負担が増えます。

会社は、従業員に給与・賞与を支払う際、給与等から源泉所得税を天引き(源泉徴収)して、従業員に代わって納付します。(会社は、原則として支払日の翌月10日までに納付しなければなりません)。うっかりミスによる源泉徴収漏れがあったり、1日でも納付が遅れると、不納付加算税や延滞税などの余分な税金を会社が納めることになるので、注意しましょう。

(1) 正社員以外の給与の源泉徴収で誤りが多い

正社員への毎月の給与支払事務においては、源泉徴収漏れなどのミスは少ないのですが、アルバイト、契約社員、外国人労働者など、正社員以外の源泉徴収において誤りが多いようです。源泉徴収税額(源泉所得税)は、「給与所得の源泉徴収税額表」に基づいて計算します。この税額表には給与支払期間に応じて、「月額表」「日額表」「賞与に対する源泉所得税額の算出率の表」の3種類があります。月額表や日額表は、給与の支払形態によって甲欄、乙欄、丙欄(日額表のみ)を使用します。この甲・乙・丙欄の適用の誤りによるミスがよくあります。

(2) パート・アルバイト・契約社員にも源泉徴収は必要

源泉徴収については、パートやアルバイト、契約社員であっても、税務上は正社員と同様に取り扱います。まずは、アルバイト等から「扶養控除等申告書」が提出されているかを確認してください。提出されていれば、税額表の月額表か日額表の甲欄を使って計算します。(提出がなければ乙欄を使用します)。日雇いや2カ月以内の短期アルバイトで、日給や時給で給与を支払っているときは、日額表の丙欄を使います。ただし、期間延長や再雇用によって2カ月を超えてしますと、丙欄は使うことができません。超えた日から、月額表または日額表の甲欄か乙欄になります。

(3) 短期アルバイト等で源泉徴収が不要な場合もある

次のような場合は、源泉徴収をする必要はありません。

・ 日給が9,300円未満の日雇いや短期(2か月以内)のアルバイト等。 ・ 「扶養控除申告書」を提出していて月給、または日給が一定額未満のアルバイト等。

(4) 外国人労働者も源泉徴収が必要(居住者・非居住者に注意)

外国人労働者も源泉徴収が必要です。この場合、労働者が居住者か非居住者かによって取扱いが異なります。

・ 居住者・・・ 日本人の従業員と同様に源泉徴収と年末調整等を行います。

・ 非居住者・・・ 原則として、給与等の支払額の20%を源泉徴収します。

※ 居住者とは、国内に住所を有し、または現在まで引き続いて1年以上住んでいる場所を有している人をいいます。

ただし、日本と租税条約を締結している国(アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・中国・韓国他)の場合は、その条約が適用されますので、会計事務所にご相談ください。

(5) 源泉徴収が必要なのは金銭だけとは限りません(現物給与に注意)

従業員に会社の商品・製品を値引販売したり、食事の支給、社宅や寮の貸与などをしている場合は、現物給与として、源泉徴収が必要になることがあります。(非課税のものもあります)。金銭と違って忘れやすいので気をつけましょう。

(6) 外注費が給与とされて源泉徴収漏れになることがある

建設業などでが、一人親方などの個人事業主に工事の一部を依頼し、外注費を支払うことがあります。この外注費を、税務調査で給与とされ、源泉徴収漏れを指摘されることがあります。外注費か給与かの判定は、それが請負契約か雇用契約かによりますが、実際には判断が難しいところです。請負契約であることを主張するには、次のような書類が最低限必要です。

・ 請負契約書(業務委託契約書) ・ 外注先が発行した請求書 ・ 外注代金の領収書

(7) 源泉徴収漏れした税額が会社負担になることもある

アルバイト等の源泉徴収をしなかったり、していても、「扶養控除等申告書」の提出がないので、本来は乙欄で源泉徴収しなければならないのに、誤って甲欄で徴収していたというような場合は、その本人から不足分を徴収すことになります。ただ、すでにその人が辞めてしまっていて、連絡がとれないなど、徴収できない場合には、会社が負担することになってしまいます。