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日本企業凋落の原因を探る―「ジャパンアズナンバーワン」の栄光はどこへ行ったのか!?!―Ⅰ
2020年3月31日
日本がバブルへ向かっていた1980年代後半、日本企業は世界を席巻していた。
世界の株価総額のランキングで、上位に何社も入っていたのもこの頃の話である。
今ではこのランキングにおける日本企業のポジションは、かつての見る影もない。
何故こんなことになってしまったのだろうか。バブルの頃、東京で友人と会社を立ち上げ、多くの上場企業と取引をしていた私にとって、いまだに信じられないような気分なのである。
なにか復活のきっかけか発想の転換のようなものはないのかと考えていたら、ネット上で面白い見解のコラムを見つけた。
私の感想と一緒に紹介したいと思う。
それは、植田 統という人の書いた
「うちの社長はダメだ」と嘆く社員に欠けた視点 日本の大企業を蝕んでいる原因は何なのか
というタイトルのコラムである。
このコラムは以下のような書き出しで始まる。
― 日本の大企業に勤めているサラリーマンの多くの方は、なぜうちの社長は仕事ができないのか、なぜ思い切った意思決定をして会社を改革していかないのかと悩んでいる。
もう、うちの会社のビジネスモデルは古くなり、新しいビジネスモデルを築いた競合相手――多くの業種でアメリカ企業だったり、中国企業だったりする――にシェアを奪われているのに、うちの社長は漫然と何も変えようとしない。
取締役会で議論はしているらしいが、結局何も決まらない。
人事を見ても、古いビジネスモデルでやってきた頭の硬そうな人間が昇進していく。
たまに聞く社長のスピーチでは「会社を改革するぞ」と勇ましく言っているのに、いざやるかやらないかの決断を迫られると、社内の反対派に配慮してやらないほうに傾いてしまう。
これが多くの会社の姿である。
結局、社長は何も決めない。
何もやらない。
すでに”日本株式会社“(注:終身雇用・年功序列の旧来型の日本企業を指す)では失われた30年問題を経験してきたが、このままだと、次の30年間も失われそうである。―
私は税理士という立場で、地方の中小企業しか見ていない。
この、地方の中小企業という存在も相当いろいろな問題を抱えているのだが、植田氏の指摘される上場企業も上記のような課題を抱えているのだろうか。
次の30年も失われそうだ、という危惧には、そんなことになるのはまっぴらだ!と叫びたくなる。
つづく
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